ミネラル

鉱物質。人体の96~97%を構成する四大元素(酸素、炭素、水素、窒素)以外の生命を造る元素(Ca,P,K,Cl,Na,Mg,S,Fe,Zn,Cu,I,Mn,Co,Se,Mo,Cr)。味わいとしては「塩味+苦味」。感覚としては硬度の高い水(コントレックスが市販されている中で最高度)を飲んだ時の、舌奥の「イガイガ感」や「硬さ」。五円玉を舐めた様な若干の鉱物的冷たさ。ミネラルは香味を複雑にし、旧世界のワインに特徴的。

・海系:ヨード、海藻、潮の塩味

・岩石系:火打石、濡れた石、石灰岩

・天然資源系:石油、鉛筆の芯

「何かしらの酸、フェノール化合物、時にはサイオリック(硫黄)化合物などからも感じられる洗練されたチョーキーな感覚。アロマとテクスチュアの両方に備わる。微妙でフリンティなアーシーネスであり、パレットでの刺激的な活力を生む。透明感の演出に貢献し、それがワインの テロワール 表現につながる」とは大橋MWのお言葉。またそれに先立ってではありましょうが、サム・ハロップMWはこの様に仰っております(要約)。「ミネラル感は新世界のフルーティなワインに対する概念として、1980年代以降に生まれた、アロマ とテクスチャーを合わせた用語。前者ではフリンティ、アーシー、ヴェジタルなアロマや還元臭を齎す硫化化合物などが形成し、後者ではソルティ、アシッド、フェノリックなどの要素があり、土壌の窒素と関連している。酸では酵母由来のコハク酸が特に重要な役割を果たす。単に土壌の窒素と直接的な関係があるという見方はナンセンス」